2009年8月4日火曜日

おじいさんの旅@北海道



早起きして荷造りしたのに、また雨。
梅雨から秋の長雨に突入でしょうか。
七月から北海道にいる旅行者や地元の方は皆口をそろえて
「今年はずーーっと雨」と嘆いています。
農家さんは作物が育たなくて大打撃。それが一番つらいなぁ。

9時過ぎにようやく雨がやんだので出発。
キャンプ場にいたみなさん、本当にお世話になりました。
(進行方向が同じなので何度も会うことになるんですが)

日本海側を北へ北へ。
徐々に顔を出す利尻富士の姿に感動しながら北へ。
立ち寄ったサロベツ原生花園で足元に生えたモウセンゴケ
という食虫植物の虜になったらまた北へ。

地平線と水平線と真っ直ぐな道。
道に対する感動よりも、いやと言うほど聞いていた場所を
ようやく自分で走れたという達成感の方が大きい。。。

それにしても北に進むほど寒くなってきましたよ、
もうちょっとでお腹が痛くなりそうですよ、
というところで稚内に到着。

キャンプ場に行き、どこにテントを張ろうかウロウロして
いたら、東屋にテントを張っていたおじいさんに
「良かったらここ一緒にどうぞ」と声をかけて頂きました。
なんてありがたい。実はそこが第一希望でした。

埼玉県から来ているというおじいさん。なんと80歳で、
歩いて北海道を旅しているそうな。しかも徒歩は今回で
3周目だというからこりゃ本物です。

「今回の旅はね、私と妻の、15年間の北海道の旅の
総まとめにしたいと思ってるんです」

すでに他界した奥さんと、孫を連れて北海道を旅したいと
ずっと二人で言っていたそう。
しかし孫は成長するにつれ時間が取れなくなってしまった。
そこでおじいさんは、自分たちが見た北海道を絵日記にして
孫に遺すことにことにしたんだとか。

絵や俳句や詩を描いて本にする。
本の半分は空白で。
そこには孫が実際に見た北海道を埋めていって欲しい。

他に何も遺せるものがないからとおじいさん。
その想い、お孫さんにきっと伝わると信じています。

2 件のコメント:

  1. なんて素敵なおじいさん。
    なんて幸せなお孫さん。
    ちょっと泣けちゃいました。

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  2. せりまみさん
    私も心がジワーッと熱くなりました。
    あんな風に年を取れたら素晴らしいなと思います。

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