2009年6月30日火曜日

霧の熊野路@和歌山・奈良



昨日から引き続き雨ですが、今日も私は山にいます。
テーマは“紀伊山地の霊場と参詣道”巡りですかね。

早朝から中辺路の熊野古道を少し歩いて、
駐輪場に戻ってなぜか倒れていたバイクを起こし、
道の駅でパンフレットをめくりながら今日の予定を
考えました。何も浮かびません。

とりあえず行ってみたかった熊野本宮大社へ。
前回は那智大社に行ったので、後は速玉大社に行けば
熊野三山制覇です。次回に取っておくとしましょう。

数々の温泉地を素通りし、今日は一体どこまで進んで
しまうのだろう。
答えの出ない質問を繰り返しながら北へと走る私の目に
飛び込んできた一つの看板、『玉置神社→』。

そういえば今朝見たパンフレットに載ってて、なんか
よさげな雰囲気だなって思ったような気がしたような。
と思い出したころにはすでに右折していたのですが、
一路玉置山へ。

山の上は霧で覆われ、あたり一面白の世界。
駐車場から玉置神社までの長い参道を歩きながら、
今日このような天気の日に来れたことを心から幸せに
思いました。

なぜなら、白く光る霧が幻想的な雰囲気を醸し、
美しい森をさらに美しく見せてくれたのです。

境内とその周辺に残る杉の巨木群がつくりだす神聖な
空気の中を、二時間ほど歩きました。
雨に影響された心のジメジメした感じが、綺麗さっぱり
なくなっていました。

よかった。
午前中行こうとしていた美術館が休館日でよかった。
天気が悪くてよかった。

というか、雨を悪い天気というのはおかしいですね。
良い天気でもあるのだから。

それにしても今回の旅は本当に計画いらずです。
直感で動けばおのずと良い結果に導かれますもの。

2009年6月29日月曜日

すももも@和歌山



一週間お世話になった紀の川市の農園を出発しました。
無農薬の黒米入り玄米ご飯がもう食べられないかと思うと
とても寂しいです。本当に美味しかった・・・

まず向かったのは、以前から行ってみたかった高野山。
なるほどお寺だらけで、すれ違う人はお坊さんばかりです。
奥の院でみろく石を持ち上げようとするも持ち上がらず、
みろく石本舗でやきもちを購入。

シロアリのお墓を確認したら、お次はスカイラインを
通って龍神へ。かっこいい地名だわ。

日本三大美人の湯と聞いて入らないわけにいかないでしょと
龍神温泉でゆったりたっぷりのんびりしたら、
さらに南下して熊野古道が通る中辺路へ。

今日は一日中同じような山の景色を見て走ったな。
ねむの木の花がたくさん咲いていたな。
本州はなんだかあっさり進んでいきそうだな。

そんなことを思いながら道の駅で休んでいると、
私のバイクを珍しそうに見ているおじさんが一人。
どこから来たのか聞かれたので旅の内容を話すと
たいそう驚いた様子で、「いいものやるよ」と言い
車の中からあるものを取り出しました。

透明のパックに、すももが4つ。ラベルには、
『すもものプリンス 和歌山県産 シンジョウ』。

なんでもこのすもも、これからブランド化して東京市場に
出すそうで、まだ生産者が少なく地元でも手に入らないとか。
おじさんは以前は紀州南高梅を作っていた農家さんで、
定年後はこのすももに取り組んでいるそうな。

東京の高級青果店で1パック4,000円くらいになるらしい…
(でも農家さんに入るのはその10分の1程度)
すごいものを頂きました。どんな味なのでしょう。
食べごろになるのが待ち遠しいです。ありがとうおじさん!

旅はあっさりだなんて、いきませんね。

2009年6月28日日曜日

焼けました@和歌山



空全体が青いっていう日は、
和歌山のホストに来てから初めてでした。

今日もカフェのお手伝い。
ピザ焼けました。運びます。また焼けました。いただきます。

バジルも美味しいな。


仕事を終えて外に出ると、三日ぶりに会った人から
「焼けましたね」と言われました。

はい焼けました。
この旅では焼かないと決めていましたが、最近
「そんな旅をしているわりに白いね」と言われるので
ある程度はいいかなーと。健康的で。


夕方からは庭でジャンベの会が開かれドンドコドンドコ。
私はそれを聞きながら、涼しい風を受けてゴロゴロ。
しばらくすると、ピザ焼けました。
外でみんなでいただきました。
また焼けました。いただきました。ありがとうございました。

2009年6月27日土曜日

甘い夜@和歌山



本日は農作業ではなく、土日祝日のみ営業している
カフェのお手伝いをしました。
得意分野です。我ながら生き生きとしておりました。

なんだか東南アジアのような雰囲気の開放的なカフェ。
メインは石窯で焼く野菜ピザです。
野菜本来の味を楽しむため、チーズのトッピングは
ありません。

試食用に焼いてもらったプチトマトと塩と胡椒と
オリーブオイルだけのピザ、おいしかったなー。
もうね、トマトの味が濃い。
愛情たっぷりで育てられたトマトちゃんだしね。

味噌ソースやゴマソースも家で真似してみよう。
あ、まずは石窯を作らねば。


夜はアメリカ組がまたケーキを焼いてくれました。
農園の人参と卵を使った贅沢なキャロットケーキ。
これがアメリカのレシピだ!って感じの甘~い甘い
ケーキを、日本勢は「素材の味がわからん…」と
呟きながら複雑な気持ちで頂きました。

食後のケーキの後にはさらに、高野山へ行った組が
お土産に買ってきてくれた饅頭をパクリ。うまい。


ここには、さまざまな国からさまざまな職業の人間が
集まってきます。

でもみんなやることは一緒。
農作業、お掃除、皿洗い。

面白いでしょ。

2009年6月26日金曜日

除草するなら@和歌山



田車を押して走ればいいのさ。

田車ってやつは歯がついててね、
稲と稲の間の土をかき混ぜることができるんだ。
すると雑草が土から浮いちゃったり土の中に入っちゃって
育たなくなるんだよ。

でもコレを押して走れる人は相当な体力がある人だから
普通の人は押して歩くといいね。
エンジンつきのもあるらしいけど。

この作業を3日間隔を空けて、4回やるんだって。
そうすると夏の除草作業がいらないらしいよ!すごいね!
除草剤を撒くほうが大変らしいよ!

はい。いい話を聞きましたね。

今日はバジルの苗取りと植付けをしました。
いい香りでした。

その後は、本日も田植えお疲れさま休みということで
(途中参加なのに申し訳ないなぁ)
髪をばっさり切りに行ってきましたよ。
ああ軽い。気分がいい。世界が明るい。素晴らしい。

今夜はゲストさんがいらっしゃるそうで、ただでさえ
賑やかなのにとんでもなく賑やかな夜になりそうです。

どうなるのかしら。


2009年6月25日木曜日

28の抱負@和歌山



朝飯前に田んぼで除草作業をして(その方法はまた後日)、
その後はお休みということで午前中はひたすらゴロゴロ。
午後は皆で車に乗って、南の方へとお出かけしました。

ビーチで遊ぶ子どもたち。
肌の露出を最小限にして砂浜で本を読む私。
10分ともたずに寝る私。
「Hi!エリ、海で泳がないの?泳ぐの嫌い?ごめんね」
といつも以上にご機嫌なカリフォルニア娘。

ビーチの次は酒蔵と漆器屋さんでお買い物をし、
雰囲気の良い隠れたビーチバーにてまったりタイム。
「今日はいい誕生日ね!」とカリフォルニア娘。
あ、そうだっけね。

遊びつかれた帰り道、美しい夕焼け空を見つめながら
遠くの人を想いました。

もう大丈夫。もう橋を渡っても大丈夫。



今年は素敵な・・・

お家づくりに取り掛かりたいと思います。


バースデーイブパーティー@和歌山



別のWWOOFerさんに歳を聞かれ、
「28です。あ、明日28になります」と答えたところ、
その夜は盛大なパーティーになりました。

総勢14名にハッピーバースデーを歌ってもらい、
ホストのお母さんが作ってくれた鯛の塩釜焼きを
木槌でゴン。するとクラッカーがパン、パパン。
皆が書いてくれたメッセージカードを手渡され、
美味しい美味しいご飯を頂きました。

食後はケーキも出てきてロウソクふー。
アメリカ人WWOOFer特製のチョコレートケーキが
すんごく美味しくてびっくりして、
余った一切れの獲得権を争うあみだくじをやったら
私が当たってまたびっくり。

その後、田植えお疲れ様ということで皆で温泉へ行き、
帰宅しすぐさま眠りに就きました。


昨晩は、「私が迎えたお客さんが誕生日だったら
こんなことをしてあげたいな」と以前から思って
いたようなことを自分がしてもらえて、とっても
嬉しかったです。ありがとうございます。

ケーキや食事を作ってくれた外国人WWOOFerたちも
楽しそうにやってくれていましたし、
お母さんは「来月はあなたの誕生日があるでしょ。
で8月はあなたね、その時にまた帰ってきなさい」
と、誕生日会を開きたくて仕方がない様子。

祝福する側もされる側も幸せな気持ちになれたら、
こんなに楽しいことはないですよね。

誰かの記念日や何かの行事にかこつけて、しょっちゅう
宴を繰り広げる。そんなお家が私の理想です。

2009年6月24日水曜日

コットンフィールド@和歌山



今日は綿の苗を畑に植えました。

昨晩の雨で水分は十分。そして今日の天気は曇り。
絶好の植付け日和でございます。

午前中で終わらすのは難しいんじゃないかなーという
数でしたが、みんなでせっせと頑張ったらお昼前に
終わりました。わーい。
一つの畑で大勢が同じ作業をするっていうのも、
楽しいですね。

綿を作るのにたくさんの農薬が使われているって話、
知ってましたか?例えばこの記事

みんなしっかり育っておくれー。

2009年6月23日火曜日

みんなで植えよう@和歌山



和歌山市のお隣、紀の川市のホストに着いたのは
午後の作業が始まる数分前。
ちゃちゃっと説明を聞いたらすぐに着替えて田んぼにゴー。

裸足で田んぼに入り、10人が横一列に並んで手植え。
苗は一本植えです。生命力が強い稲になりますから。


ホストは赤目自然農と無肥料栽培を行っている農家さん。
若いです(年齢も)。パワーに満ち溢れてます。

最近は自然農法に取り組む方によく出会いますね。
でも一口に自然農法と言ってもいろいろありますし、
あれこれ見て、実践して、自分と自分の土地に会う方法を
模索していきたいですね。家庭菜園にしても。


というわけで本日、田植えが完了しました。
今日はご飯が一段と美味しいです。

梅雨ですが@和歌山



降りませんねぇ。
蒸し暑いですねぇ。

「寝苦しい夜は年に3回くらいしかない」そうですが
そのうちの1回を体験して、10日間お世話になった
阿波池田のホスト宅を出発しました。

徳島港からフェリーに乗り込み、いざ本州へ。
なんだかフェリーも慣れたなと思ったら、この旅だけで
すでに5回目の乗船でした。
最初はバイクを入れるのに相当ドキドキしたんですから。
(今でもうまく停められなくてオロオロしてますけど)


二時間後、和歌山港に到着。
オイル交換をしに行ったバイク屋さんは店員さんが皆
気さくで、しかも工賃無料でした。ありがとうございます。
信号待ちをしていたらトラックの助手席のおじさんに
話しかけられました。ありがとうございます。

翌朝、和歌山城に行くと紫陽花が綺麗に咲いていました。
そうそう、3週間くらい前からずっと書こうと思ってた
ことがあったんですよ。
「紫陽花が綺麗な季節になりましたね」
って。それだけなんですけれど。

ベタベタした風を受けてベッタベタになった体を
どうにかしたくて、高いけれど仕方なく入った花山温泉は
とてもいいお湯で大感激。
体の悪いところが良くなった気がします。たぶん。

そして再び汗だくになってしまう前に、次のWWOOF先へと
向かったのでした。

2009年6月21日日曜日

つながりつながる@徳島



今年のゴールデンウィークに私が働いていた人吉のお宿
一度お会いしたお客さんが、先日行った
西祖谷のお宿のブログがきっかけで私のブログを知り、
WWOOF先である阿波池田のお宿に泊まりに来てくれました。

意味わかりますかね。よくわかりませんよね。
つながりが新たなつながりを生んだのです。
積極的に連絡を下さったことと、それぞれのお宿に感謝!

その日はちょうど、ホタルまつりのイベントとして
吉野川市の『かまどGOGO』夫婦による民族楽器のライブも
開かれ、賑やかな楽しい夜となりました。

いろんな物事のタイミングが、うまいこと合うものです。


最近コメントやメールをいただけるようになって、
ブログを続けていて本当に良かったなと思います。

みなさん、いつか会ってお話ししましょうね。

2009年6月20日土曜日

伝わるものと伝わらないもの@徳島



フランス人のカップルが去ることになったので
感謝の気持ちをカードに書いて渡しました。

お返しにくれたカードには、嬉しい言葉の数々。
語学力がないためにあまり話ができなかったのですが、
表情や物腰から私という人間を見てくれていたようです。

でも「あなたをもっと知りたい」という言葉にチクッと
きました。
知ってもらうには時間は十分あったはずなのです。
ちゃんと会話が出来ていれば伝えられたはずなのです。

どうすればいいか。簡単なことですね。
とりあえず英語を話せればいいんです。

「簡単な質疑応答はできても、説明を求められた時に
その場で答えられない」
「人が話している内容はだいたい理解できる」
これが私の今の英語力です。

ここ2年半ほど、外国語を話す必要性が全くなかったため
のほほーんとしておりました。
でもこういうことでもないとなかなかその気になれないのも
仕方がないこと。

今回のWWOOFで私はオーストリア人の女性に、文化、歴史、
食、農業などさまざまなことについて、とてもためになる話を
英語で日々聞かせてもらっているんです。

「与えられるばかりでなく、私も彼女に何か伝えたい」
その気持ちを忘れないことが、話せるようになるための
近道だと思っています。

次のWWOOF先にも外国人WWOOFerが二組いるようなので、
これは本当にいい機会です。
日本にいながらだもの。ありがたいなぁ。

2009年6月19日金曜日

山村体験受入れ体験@徳島



都会の中学生が田舎の民家にやってきて、一泊二日
もしくは二泊三日の体験学習をする。

これが最近増えてきているようですね。
以前いた南小国町では福岡の中学生を受け入れてましたし、
今いる場所では大阪や神戸の中学生を受け入れています。

今回ちょうど私の滞在期間にやってきたのは、神戸からの
女子中学生4人組。

彼女たちは二泊三日の間に、ヤギクリームコロッケを作ったり
餃子を作ったり石鹸を作ったりヤギの乳絞りを手伝ったり
田んぼの草取りをしたりパンの包装をしたり
アイスクリームを食べたりサブレを食べたり。。。

年配の方に「今どきの子は」と言われてしまいそうな部分は
もちろん多々ありました。でもそれは全部私の想像の範囲内で、
14年前とそんなに変わっていないことが判明。

気持ちがわかるだけに、これは面白いぞと思いましたね。
もし私が受入れ側になったら、お互いにとって良い結果に
持っていける気がするな、と。

二日目のお昼はホストのご主人が出かけていたため、
急遽私がうどん作りの講師をやることになりました。

受入れ側体験をさせてもらえるなんて、ありがたいことです。
しかもそのうどん作りが心に残ったと言ってくれた
生徒さんがいましたから。本当にありがたい。

子どもはそんなに変わらないのです。
注意すべきは大人なのです。

そのことをまた再認識したのでした。

2009年6月17日水曜日

賑やかな田舎@徳島



ご無沙汰してます。
パソコンを開くと寝てしまうのです。
メール等の返事が遅くてすいません。。

毎日とっても賑やかです。
何しろ現在WWOOFerが6人。
先日はそれに加えてゲストが1人。
昨日から明日までは山村体験の中学生が4人。
そして個人的に開催しているホタル祭りに、
近所のお客さんがちらほらと。

ちなみにWWOOFerは3人日本人で、2人がフランス人、
1人はオーストリア人です。

皆でいろんなことしてます。

ではまた今夜。

2009年6月13日土曜日

美味しくなあれ@徳島



親戚の家に遊びに行くような感覚でやって来ても、
来たからにはWWOOFをしませんとね。

朝はパンとお菓子作りのお手伝い。
包装して車に載せたらみんなの昼食を作って、
お昼の休憩のあとは全員で田んぼの草取りを。

裸足で田んぼに入り腰をかがめて土をぐりぐりして
雑草たちを水に浮かせながら思いましたよ。
あー腰が痛い。
っていうことだけじゃなくて、
美味しいお米になってくれよ~
って。
あ、手間がかかるほど自然とそう思うんだ
って。
それにしてもおたまじゃくしだらけだな
って。
これは昔話にしちゃいけないな
って。
小学校に、「米作り(無農薬)」っていう
必修科目があってもいいんじゃないか
って。
知らないままじゃなくてよかったな
って。

写真は、帰りに畦で明日のおかずを収穫するの図。

2009年6月12日金曜日

二度来るトコは三度来る@徳島



昨晩の宴で遅くまで飲み食べしていたために、
今朝は六時になってようやく布団から脱出できました。
(ここのところ五時前に起きてしまうもので。)

朝散歩をして朝納豆を食べたら、宿のご主人と朝縁側。

私が考えていることを言葉にしてくれるご主人。
「それでいいんですよ」と言ってもらっているようで、
今回も大きな安心感を得ることができました。

またの再会を誓い、澄みきった心で再出発。
あら今日はよく澄んだ青空ですこと。

里帰り第一弾の次は、里帰り第二弾。
三年前、一年四ヵ月前に続きまして三度目の訪問となる、
ヤギさんのいるWWOOFホストのもとへゴー。

自力で行ったのは初めてで道に迷ってしまいました。
可愛い子犬が増えてました。
ヤギはあいかわらずでした。

食後のヤギミルクアイスクリームの美味しかったこと!

2009年6月11日木曜日

ほらふき二番弟子@徳島



今日も西祖谷のお宿に宿泊です。
日中の動きは、縁側で作業→お散歩→縁側でごろごろ。
だって居心地が良すぎる縁側なんですもの。

他にゲストさんがいない今夜は、宿主さんの計らいで
地元のとあるご夫婦のお宅へお邪魔させていただくことに。

なんと生ビールを注がれ、歩危マート直送のご馳走と共に
すでにいい感じのお父さんと宴会スタート。

ほら貝にホタルに川上憲伸とか妖怪とかヤッホーだの何だの
内容を書こうとすると大変なので書きませんが、
とにかく終始大笑いしっぱなしの宴でした。

だってこの方、すごいんです。
ここまでアソビに本気な70歳、見たことありません。
奥さんも驚くほどパワフルだし。二人の会話は漫才だし。

地元の方と交流させてもらえるだけでも嬉しいのに、
とてもいい刺激を与えてもらって感謝感激です。

おみやげに頂いたサザエの『妖貝』、上手に吹けるように
なったらまた大歩危に戻ってきますねー。

2009年6月10日水曜日

里帰り第一弾@徳島



剣山から大歩危へ向かう道のりもまた、長く険しく。
あれが国道ですか。穴だらけでいいんですか。

入梅を告げる雨の中、頭の中は温泉に入ることのみ。
日帰り温泉が開くまでの二時間、大歩危の道の駅で雨宿りを
させてもらいました。皆さん素敵な笑顔でした。

一番風呂にゆっくり浸かり、湯冷めしないようにしっかり
体を温めてから再び雨の中へ。
今日の宿まではあともう少し、あともう少しの辛抱。

超低速で坂道をクネクネくねくね下り、一年四ヶ月ぶりに
訪れるお宿へめでたく到着。
濡れたカッパもテントもバイクも、たまった洗濯物も
ブログも疲れも、何もかもここでリセットできるという
安心感。そして宿主さんと再会できた喜びが押し寄せます。

この時を心待ちにしておりました。

夜はもう一人のゲストさんとともに、再会を祝した宴を。
宿主さん特製の鍋は、地元産の野菜の甘みを最大限引き
出し、味付けは塩のみという至福のメニュー。
後から追加した巨大名物「ぼけあげ」と「祖谷豆腐」も
本当に美味しかったです。
このボケ鍋はまさに大歩危の味。皆さんもぜひ!

会話も楽しく夜は更けて・・・あれまだ10時だ。
まるで冬の夜のような時間を過ごすことができました。
感謝、感謝です。

2009年6月9日火曜日

山深く、人に会う。2@徳島



那賀町から西日本で二番目に高い山、剣山への道のりは
長く険しいものでした。
現時点で、この旅での辛い山越えランキング一位です。

山と山が近くて、谷が深くて、驚くような場所に集落がある。
そんな徳島県を訪れるのも今回が4回目ですが、
毎回驚きを与えてくれる不思議なところです。

剣山は、すでに疲れていた私でも駐車場から一時間弱で
登ることができました。(短いルートで)
薄曇だったのでそんなに遠くまでは見渡せませんでしたが、
それでもその景色は壮観。
観光シーズンには相当混みそうですねー。

頂上にあるヒュッテで美味しいおうどんを食べ、
お店のおばちゃんとしばし談笑。
駐車場に戻ると、50歳くらいの夫婦に話しかけられ
しばし談笑。ジュースありがとうございます。
すると次は隣の売店のおじさんに話しかけられ、
近くのキャンプ場に電話をかけてくれたりして世話を
焼いてくれる。ありがとうございます。

こんな山の中に来たのに、今日は人とたくさんお話しが
できました。

奥祖谷で出逢った無口な方々とは話せませんでしたが。

山深く、人に会う。1@徳島



目的地の剣山へ向けて15分ほど進んだところで、
忘れていたことを思い出しました。

昨日キャンプ場に行く途中に通りかかった神社へ
朝寄っていくつもりだったんだ。

鳥居越しに見えた、あの立派な夫婦杉に会いたい。
その一心で引き返すと、神主さんが掃き掃除をして
いるところでした。

さほど広くない境内に、風格のある木が何本も。
聞けば樹齢は千年、二千年にものぼるそう。
看板も何も立てていない静かな静かな神社ですが、
こんなにも素晴らしい場所があったのかと感動。

「ここへ来て立ってご覧なさい」
神主さんの自宅の庭に呼ばれました。
「ここから見えるのは千年前と変わらぬ林の景色。
ここにいると万葉の時分と会話ができるんです」

家から一枚の紙切れを持ち出し、私に万葉集の中の
一句を教えてくれました。

人はよし 思ひ止むとも 玉かずら
影に見えつつ 忘らえぬかも     倭太后

「あなたとあなたの好きな人にも置き換えられる」
そう言った神主さん。先立った奥様のことを想って
らっしゃるのだなとその言葉から伝わってきて、
胸が熱くなりました。

その句と訳と、神主さん自身が詠んだ句が書かれた
封筒の裏紙。ご自宅の住所も書かれていたのでそのまま
いただきました。大切にします。もう、すぐにでも
ハガキを出すことにしましょう。

私がここにやって来て、このような出会いがあって。
それは偶然でもなんでもないことのように思えるのです。

2009年6月8日月曜日

海岸線で水平線@高知



朝霧の四万十町から通勤ラッシュの高知市をぬけ、
室戸市にやってきました。
トイレ休憩のみでよく来れたものです。
布団で寝たからばっちり体力が回復したのですね。

室戸市に入ったとたんに空気がガラリと変わったのは
面白かったなぁ。
ムワっとあたたかい風、伸び放題の巨大な植物たち、
ハイビスカスにブーゲンビリア、台風が多い地域の家。
黒潮が運んだ、沖縄そっくりの空気でした。

室戸岬の手前にあった海の駅で1パック300円の刺身を
買い、朝出かけるときに宿のお母さんが持たせてくれた
特大の豆ご飯おにぎりと一緒に豪華な昼食。

そしていざ室戸岬へ。
海より山が好きだと気付いてからは、あまり海辺で
ゆっくりすることがなくなった私。
ですが、岩の上に座ってボーっとした後、石拾いに
没頭していました。

好きな海辺でした。

前カゴに石を積んで積載重量アップ。
今度は徳島市へ向けて海沿いをぐんぐん上ります。
サーファーだらけのビーチをチラ見しつつ走ります。
日和佐の道の駅で食べた「砂浜にうみがめの卵」という
まったく味の想像がつかないアイスは美味しかったです。
そしてまた走ります。阿南市で左折して那賀町に入って
今日のゴールですおめでとう。

地図で見てみてください。四国の海岸線をなぞりながら
もんのすごい距離を移動してしまいました。
雨の前に行っておきたかったんです。
こんな日もあります。もうしません。おやすみなさい。

ありそでなさそな@高知



そうそう、こんなことがありました。

四国入りした初日、あるキャンプ場の駐車場でテントを
張ったいきさつを省略していましたが、まずはそこから。


私は愛媛県八幡浜の高台にある、キャンプ可能な公園に
向かっていました。
沈んでいく夕日のあまりの美しさに感激しながら。

日が沈みきるのと同時に駐車場に着くと、そこには
愛媛ナンバーの一組の夫婦が。
「綺麗だったわねー!たった今沈んだところなのよ」
「ここから見る夕日はほんと格別」

明るいご夫婦に、旅のことと今日この公園に泊まる旨を
話すと、
「今そこ歩いてきたけど…獣のにおいがしたわよ~」
「猪が掘った穴があった。やめたほうがいい」

ええー。そこへちょうど公園管理のおじさんが戻ってきた
ので聞いてみると、
「いるよ、猪。大きいのが」
・・・あの、このへんでテント張れるとこありますか?
「あるよ。ここの公園」
・・・あのぅ。

しかし話の流れで、連休に来た人たちが桜が綺麗だからと
駐車場内にテントを張ったという情報を獲得。
駐車場でいいならそのほうがましかも。とご夫婦。
とりあえず公園を見てきて判断します、と皆に言って解散。

薄暗くなった公園に入っていきました。
キャンプサイトにたどり着くことなく引き返しました。
暗くて怖いんだもん。
ということで駐車場に設営決定。
すぐ下が港でフェリーや漁船の音が聞こえるため、心細さは
全くなくぐっすり休めました。


そして時間はワープしまして、高知市内観光をした昨日。
街を出て黒潮ラインを走った私は、かなり疲労を感じて
須崎の道の駅でベンチに腰掛けていました。

「ねえねえ、あっち鰹のタタキ安いわよ、かつ
 ああああああーーーーーーーーーーーーーー!」

どうもその人の叫び声が私に向かって発せられている気が
したので顔をあげて見ると、そこには八幡浜で出会った
あのご夫婦がいるではないですか。

愛媛の八幡浜で出会った方と、高知の須崎で再会したのです。
ちょうど一週間ぶりに。

「わー!すごーい!あれから心配してたのよ~」

奥さんのその想いがこうさせたのかな?
ばったり再会するのは旅人同士ではよく聞く話ですが、
これには私もびっくりです。
だから旅って面白い!と思わせてくれる嬉しい出来事でした。

2009年6月7日日曜日

Uターン@高知



今日は山から街へと下りて、高知市内を観光です。

まずは有名な日曜市へ。
さすが、賑わっております。
美味しそうなものがたくさんあります。
鍛冶屋さんもあります。オカリナ吹いてる人もいます。
ではとりあえず、アイスクリンください。

真夏のような暑さで、食べずにはいられませんでした。
アイスクリームじゃないですからね。んー美味しい!
ちなみに高知の街路市は火、木、金もあるようです。

それから色んな意味で有名な『はりまや橋』を
見逃すことなく通過し、桂浜を訪れ、市内観光終了。


暑さにやられ気味の体に土佐久礼でカツオとところ天を
かき込んで再び四万十へ。
今日は大工さんが開いた小さな安宿に宿泊です。

夕食後にご主人の「家」に対するアツイ想いや子育てに
対する考えなどなど、たくさんお話を伺うことができて、
来た甲斐があったなと思いました。

大工になりたくない『ダイハチ』のご主人の
ホームページは こちら


外で立ち話をしていたら目の前にホタルがやってきて、
それをご主人が捕まえて私の手の中に入れてくれました。

嬉し。

2009年6月6日土曜日

四万十川でバタフライ@高知



四国カルストを下りたあと、たまたま昨日泊まった場所で
開催されていた『四国神楽大会』を見物しながら昼食。
鳴門金時の“いも天”、甘くておいし。

その後はひたすら四万十川に沿った道を走る走る走る。
川上から川下へ。川下から川上へ。また川上から川下へ。
でも同じ道は走ってないですよ。

散々走って、夕暮れ前にようやく本日のキャンプ場へ。
せっかくなので川辺にテントを張ることにしました。

高知に来たらやりたかったこと。
それは、四万十川のほとりでキャンプをすること。

川を眺めながら高知のフルーツトマトと田舎ずしをぱくり。
美味。
そして今日の納豆は「四万十川海苔たれ付」。美味。

。。。
しばらくボーっとしていました。
目の前の山からまあるい月が現れました。


3年前に出逢った、あるキャンプ好きな女性。
四万十川でキャンプするんだ、ってウキウキしてたっけ。

彼女の気持ちが、少しわかったような気がします。

雲の上の牛@高知・愛媛



ヨロレイヒー。

霧のなか出発しました。
朝日が降り注ぎました。
眼下には雲海です。
この旅一番の長くきつい上り坂です。

目的地の四国カルストに着いたとき、そこは雲の中でした。
牛っ子一匹見えやしません。
進行方向に道があるのか壁なのか崖なのかもわかりません。

晴れるのを待とうかと駐車場へ行くと、
林の中へ入っていくハイキングコースがあったので
そこで3時間ほど運動をして戻りました。

おお、いるいる、牛が。
みえるみえる、四国の山という山が。

同じ道を何度も行ったり来たりしながら、
草原と牛と山並みの風景を堪能。

やっぱり高いところが好きだー。

2009年6月5日金曜日

読書の雨@高知



どんより曇り空だけど、今日こそ高知に行きたいの。
行かせてくださいお願いします。

とお願いしなかったからなのかどうかはわかりませんが、
山を越えている途中に雨が降ってきてしまいました。

ダムの近くで東屋を見つけて雨宿り。
あ、そうだ。こんなときこそ本を読もう。と、まだ一頁も
開いていない本の中から伊丹十三のエッセイを読むことに。

面白い。
ニヤニヤしながら読み進め、そういえばこの本の表紙は
どんなだったかなとカバーをめくってみると・・・

「この本を読んでニヤッと笑ったら,あなたは本格派で,しかもちょっと変なヒトです」

あはは。

半分読んだところで、雨も落ち着いてきたので出発。
しかし雨雲の方向へ進んだらしく、間もなく雨は本降りに。
民家も店もないので誰もいない建物の屋根の下で雨宿り。

あんぱんを食べながら続きを読みつつたまに居眠りまで
しているとあっという間に時は過ぎ、雨もほぼ止んだので
再出発。

普段あまり本は読まない私。面白いと思える本に出逢った
喜びと、この本を譲ってくれた友人への感謝の気持ちから
こんな天気にもかかわらず心はほかほか。

濡れた路面で転ばないよう、腕の力を抜き下腹部に集中し
呼吸を整え背筋を伸ばしてエコドライブ。
交通量の非常に少ない整備された道だったことが幸いし、
運転をしながらまるで座禅をしているかのような
おだやかな精神状態になりました。

無事にキャンプ場に着き、冷えた体を温泉であたため、
大好きな納豆を食べていたら空に晴れ間が。

たったそれだけの一日。
だけれどものすごく充実感のある一日でした。


ところで何のインスタントですか。

2009年6月4日木曜日

会えてうれしい@愛媛



松山市内に連泊ということで、朝から松山城見学。
城マニアではないのでよくはわかりませんが、
いい城だと思いました。はい。
木造で再建してるし、見せ方も上手だし。

お昼は松山市の隠れた名物、『鍋焼きうどん』を
宿で教えてもらった小さな名店で。
このアルミの鍋が松山の特徴なんですって。
軽く食べたいなーって時にはもってこいですよ。

そして午後は、市内に住むある人に会いに行きました。

その人とは、昨年那須のお宿に赤くて可愛いヤツでやって
きて、私のカブへの興味に火を付けたお方です。

あれ以来連絡を取り合っていたわけではありませんが、
昨日連絡をしたところ、急にもかかわらず時間を作って
くださいました。

カフェでお茶をしながら、二時間ほどお話を。
再会を喜んでくれる人がこんな所にもいるなんて、
とってもとっても嬉しいことです。

ああ、会えてよかった。

その後はひとり、愛媛の地酒が飲める立飲みバーで
じゃこ天をつまみに日本酒を楽しみました。

晴れていたら泊まらなかったであろう松山市内を
ほろ酔い気分で歩く私。

ああ、よかった。

2009年6月3日水曜日

休め休め@愛媛



四国の今日のお天気は降水確率50%の予報。
やっと休める。。

天気がいいとどうしても動かないともったいない気がして、
ここのところ毎日早朝から夕方まで活動しっぱなし。
さすがに疲労が溜まってきたところでした。

奥道後の温泉でさっぱりしたら、道後温泉近くの
ゲストハウスに午前中チェックイン。

洗濯機を借りて、洗車して、洗濯物を干して、
本当はもう寝たかったけど、まだお昼だしなと奮起して
外に出ました。雨が降っています。

なんとなく歩いてみる。
スーパーで買い物をしてみる。
朝の温泉で紛失した、体を洗うタオルを買う。
3年前も松山市内で買い換えたことを思い出し不思議がる。
道後公園で睡蓮を見つめてみる。
写真を撮ってみる。3年前と同じ構図。鳥の位置もほぼ同じ。
座っていたらひざの上にスズメがとまる。
伊佐爾波神社に行ってみる。なかなかいい。
寒くて眠いので帰る。

夕食は宿主特製お好み焼き。
食後は細野晴臣ちっくな声のミュージシャンがギターの練習を
しているのを聴きながら、あぐらをかいてこれを書きました。

明日も降水確率50%。のんびりすればいいさ。

2009年6月2日火曜日

しまなみ往復@愛媛



愛媛に来たら、しまなみ海道。
瀬戸内海の島々を結んで四国と本州をつなぐ道。

車だったら高速で一気にびゅーんと行けるところを
原付、自転車、徒歩の人は島に着くたびに橋を下りて
一般道を通らないと進めません。

まずは四国側の高台から橋の全景を堪能し、
大島、伯方島、大三島、生口島、因島と島の周回道路を
走りながら本州方面へ。

あとは向島へ行けば次は本州なのですが、時間的にも
体力的にも、ここらで折り返したほうがよさそうなので
そうすることに。
今回の旅、中国地方は行きません。

生口島で美術館に行ってみたり、伯方島で伯方の塩ソフト
を食べてみたりしながらもと来た場所へ戻りました。

走ってみて思ったのは、しまなみ街道は自転車が一番
面白いかもしれないということ。
サイクリストのメッカになっているというのも頷けます。


今日は素敵な海辺の公園でキャンプ。
テントを張り終え外でパソコンを開いていると、綺麗な
わんこが二頭、私の近くに駆け寄ってきました。

それがきっかけで飼い主さん親子としばし楽しい会話。
ありがとう、わんこ。

2009年6月1日月曜日

そのためのカブ@愛媛



キャンプもできる公園の、駐車場にて素敵な目覚め。
なぜ駐車場なのかは・・・かくかくしかじか猪猪。

さて今日の目的地、今治までどのルートで行こうかなと
朝の散歩に来たおじさんに聞いてみました。
途中、山の方にある町が気になるんですけどどうですか。
「ああ、その町もいいけどねぇ。山よりも海沿いの
道の方が楽だよ。道が広くてまっすぐだし」

それでもまだ地図を見ていると別のおじさんが登場。
「山よりも絶対に海の方がいいよ。今日は天気もいいし。
それじゃ山登るのキツイだろうし」

そうですかそれじゃとりあえず海沿いで。と走っては
みたものの、交通量は多いしい景色はずっと海だしで
ギブアップ。車にとって楽しい道は、速度の遅い者に
とっては必ずしもそうとは限りません。

結局、気になった町へ行くため途中で方向転換。
細い山道をクネクネ上り、素敵な棚田の風景を経て、
木蝋と白壁の町、内子町へやってきました。

古い町並みはわりと各地にありそうな感じですが、
内子座、商いと暮らし博物館、木蝋資料館はぜひとも
超お得なセット券を買って見学して欲しいところ。
私はお値段以上に楽しめました。
そしてこの町の味でおすすめなのが、丸ずし。
ご飯ではなくおからの上に青魚という食べにくいこの代物。
酸味が利いており、寿司と言うよりサラダのようで
美味しゅうございました。

再び海沿いの道へ出て、道後で安い方の温泉に入り、
そういえば雲のナンバープレートあんまり見ないなと
思いながら真っ赤な夕日を左に今治へ。

海でも山でも都会でも、頑張って走ってくれる相棒に
今日も感謝です。